極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な愛し方
なんて油断していたら、簡単に眼鏡を奪い取られてしまった。
「これならどう?」
「かっ、返して~、素顔を見られるのは裸を見られるくらい恥ずかしいんだから」
これは眼鏡っこあるあるだから今後も絶対に覚えていて欲しい。
意地になって取り返そうと手を伸ばしても、ナツ君は頭の横辺りで眼鏡をゆらゆら揺らすだけ。
「いつからそんな意地悪になったの? やっぱりあなたナツ君じゃないんじゃない?」
背伸びしたって全然届かない。
でも必死になってたらナツ君と初めて目があった。
眼鏡をかけていないのに至近距離だからか、見上げた先でナツ君が柔らかく笑っていることだけは、はっきりとわかった。
「やっとこっち見たか、俺の作戦勝ち」
その笑顔にどきどきして、つま先立ちのバランスを崩してしまった。
踏みとどまれず、ふらっと前のめりになって胸の中にダイブしちゃった……。
「わ、わざとじゃないの!」
「ふふっ、わざとでいいのに」
大きな両手でほっぺをサンドイッチにされて、見下ろすナツ君の視線と目が合った。
綺麗な顔、肌も髪も瞳の色も。
今のナツ君のすべてが初めて鮮明に見える。
笑い方や話し方、柔らかい表情。
この人、ナツ君だ。
ほんとにナツ君が会いに来てくれたんだって初めて実感できた。
そしたら再会の感動が、今頃になってぶわっと溢れてきた。