極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛

「笑ってないでなんかお前も案出せよ。紗知のこと喜ばせくて必死なんだよこっちは」


「いやいや、そんなの適当に流せって」



「んなことできるか。これで手紙のやりとりが終わったらどう責任取ってくれんの?」


そう言ったらまた笑い出した。手紙の書き方も出し方も知らないくせに。


「それにしてもあの青山一佳がガキ扱いされてるとはね。全然男として見られてないのがおもろすぎる」


「仕方ないじゃん。紗知は幼稚園から中1までの那月君しか知らないんだから」


今の俺を知ったら紗知は絶対離れていく。メールも電話も手紙もきっと二度と来ない。


だから写真は中学のときのを見せていたし、芸能活動をしていることも伏せていた。
接点がなくなるよりは子ども扱いの方が全然いい。


「じゃあどうやって自分がオスだってわからせるつもり? 紗知ちゃんって俺が思うに恋愛なんかに興味なさそうじゃん。さすがの一佳も難攻不落っしょ」


「お前さ、イラつかせに来ただけなら出てってくんない?」


真於にとっては所詮他人事だろうけど、人がいちばん気にしてることを堂々と言うなんて無神経すぎる。


「いや、違う違う。大事な話があるんだって。お前まだ片桐さんから新しいオーディションのこと聞いてないの?」


真於は急に真面目な顔になった。
今度ベストセラー作家の原作小説が映画化されるらしくて、有名無名に関わらず、これから若手を募るらしい。


監督がガチめな人で、事務所の大小や経験に関係なく実力重視なんだって。
役者としてはぞくぞくする話だった。
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