極甘クールな芸能人幼なじみの意地悪な溺愛


紗知はどこ行きたい?
何したい?
理想のデート教えてよ。


一日中一緒にいてそんなことだけ話してたいのに、俺たちはだんだん生活のタイミングが合わなくなってきた。


撮影は佳境だし、紗知はテストなんかで大変そう。
一緒にいられる時間がなくてすれ違ってばかりなうえ、紗知のイラストがバズったのをきっかけに俺たちの仲を詮索するようなコメントが増えだした。


俺は慣れてるけど紗知はしんどいはず。
でも当人が騒ぎだしたら向こうの思うつぼだから鎮火するのを待つしかできないのがもどかしかった。


紗知がひとりで泣いてたらどうしようって、夜遅かったけど勝手にベッドに潜り込んだ。
なんもできないけどここにいるから。
それだけは揺らがない。


もっと一緒にいられたらいいのに。
そんなことが難しい立場なのが恨めしい。
寂しがらせてんのはわかってる。
安心させてやりたい。
たくさんワガママ言ってよ、なんでも叶えてあげる。
今俺にできることって何?


だけど抱きしめたら、いつものごとく眠りに誘われてしまう。
睡魔どっか行けって。
神様、俺に1日40時間ちょうだい。


一緒にいたい、いっぱい笑わせたいだけなんだ。
それだけのことが、こんなにも難しいなんて思わなかった。


俺たちのことそっとしといて。
やっと想いが通じ合ったのに、その分不安だけがでかくなる。
泣かせることなんて絶対にないって自信があったのに、紗知はあんま笑わなくなった。


守ってやりたいのに、なんもできない。
そばにいればいるほど紗知を困らせている気がしてくる。
俺が近くにいることが、全部いけないの?
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