極上パイロットが愛妻にご所望です
 一日の業務を終えると、今朝の出来事から今までが永遠にも思える時間で、とても疲弊していた。ブリーフィングルームを出たとき、住田くんがスマホを持って近づいてきた。

「水樹さん、お疲れさまでした。あの、すごい写真があるんですけど見ますか?」

「すごい写真……?」

 私は首を傾けて、キョトンとした顔になる。

「はい。どうぞ」

 住田くんは私にスマホを差し出した。

 スマホに映し出されていたのは朝陽とハンナさんだった。

 朝陽とハンナさんはロンドンの古風な街並みを歩いている。後ろ姿だけど、ハンナさんはもちろんわかるし、朝陽の際立ったスタイルは確かめるまでもない。

 ふたりの姿を目にした刹那、心臓が嫌な音をたて、不規則に大きく乱れ始めた。

 胸が締めつけられるように痛くて手を置く。だけど、視線は朝陽とハンナさんに釘づけだ。

「あと、これです」

 住田くんはスマホの画面をスライドさせて、カフェにいるふたりを見せる。今度は椅子に座り、足を組み、俯き加減の朝陽だ。隣にハンナさんが座っている。

 少し離れたところからのアングルで、彼の表情はいまいちわからない。でも勝手に指で引き伸ばすこともできない。

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