極上パイロットが愛妻にご所望です
「よかった。繁忙期が過ぎたら、挨拶に伺うよ」

 朝陽の端整な顔立ちを、お父さんはともかく、お母さんと美羽が見たら、腰を抜かすほどびっくりするだろうな。

 食事を終えて少し話をしてから、私の明日の早い勤務のことを考え、朝陽は帰っていった。
 

 その日から朝陽とゆっくり時間をとれないまま、十二月の繁忙期に突入した。

 インフルエンザも流行って、GSも数人休み、私も比呂も勤務が終わる頃にはヘトヘトだった。

 CAにもインフルエンザになった者が多数いて大変そうだ。忙しいから私への陰湿な嫌がらせもない。

 空港の中の飾りつけはクリスマスからお正月に変わり、大きな羽子板やコマなどでいつもと違った雰囲気になり、外国人旅行客の目を楽しませている。

 空港で働く私たちも、和風を凝らしたお正月の飾りつけに、気分だけでも味わうことができた。

 この時期近場の海外が人気で、朝陽は年末の三日間韓国や香港、台湾などへ往復路のフライトだった。彼は明日休みだけど、私はインフルエンザで休んでいる同僚の代わりに出勤。比呂も同じく。

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