極上パイロットが愛妻にご所望です
 花嫁の言葉を特に気にも留めず、頷いてソファから立ち上がる。

 それから友莉子と一緒にドアのほうへ向かい、入ってきた人たちに会釈をして花嫁控室を退出した。

 廊下へ出ると、ふたりで改めて久美の美しさにため息を漏らしたのち、友莉子が口を開く。

「いいな~、花嫁。私も早く結婚したい」

「もうすぐ二十七になるしね。今日の久美を見て、少し焦らないとダメなのかもって思ったわ」

 私は口をすぼめて「ふう~」とため息をつく。

「それなら今度、婚活パーティーへ行ってみない?」

「こ、婚活パーティー?」

 友莉子の提案に目をパチクリさせる。

 婚活パーティーには興味があったけれど、ひとりで参加する度胸はなかった。友莉子が一緒なら勇気も出てくる。

「探しておくよ?」

 友莉子も去年のクリスマス前に彼と別れたっきりで、その後、恋人はできていない。

 出逢いを切に期待している友莉子にタジタジになりながらも「うん」と答える私だった。

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