極上パイロットが愛妻にご所望です
「ええ。家ぐるみの付き合いなんですよ。まあ悪友でもありますが。だから朝陽のことならなんでも知っているはずなのに……あ、どうぞ」
一条先生は自分と桜宮さんの関係を教えてくれたのち、椅子から立ってドアへ歩を進めた。
ドアを開けてくれ、私に出るように促す。
「朝陽、久しぶり」
「よっ、元気そうだな。彼女の手の具合は?」
組んでいた足を解いて、優雅にソファから腰を上げた桜宮さんは一条先生を見て、ニヤリと口角を上げる。
「腱鞘炎だ。腫れているから右手はなるべく使わないようにと伝えてある」
「わかった。ありがとう。じゃあな」
桜宮さんは私の肩に手を置いた。その動きは自然で、躊躇することなく私の足は前へ出る。
ロビーでも会計待ちの患者さんたちが、異色である服装の私たちが気になるみたいで視線を感じ、居心地が悪い。
数分後、名前が呼ばれ、会計を済ませた私は処方箋と診断書が入った封筒を受け取る。薬は自宅近くの薬局のあるドラッグストアでもらおう。
それらをパーティーバッグにしまおうとすると、診断書の封筒が横から奪われた。
一条先生は自分と桜宮さんの関係を教えてくれたのち、椅子から立ってドアへ歩を進めた。
ドアを開けてくれ、私に出るように促す。
「朝陽、久しぶり」
「よっ、元気そうだな。彼女の手の具合は?」
組んでいた足を解いて、優雅にソファから腰を上げた桜宮さんは一条先生を見て、ニヤリと口角を上げる。
「腱鞘炎だ。腫れているから右手はなるべく使わないようにと伝えてある」
「わかった。ありがとう。じゃあな」
桜宮さんは私の肩に手を置いた。その動きは自然で、躊躇することなく私の足は前へ出る。
ロビーでも会計待ちの患者さんたちが、異色である服装の私たちが気になるみたいで視線を感じ、居心地が悪い。
数分後、名前が呼ばれ、会計を済ませた私は処方箋と診断書が入った封筒を受け取る。薬は自宅近くの薬局のあるドラッグストアでもらおう。
それらをパーティーバッグにしまおうとすると、診断書の封筒が横から奪われた。