涙は海に捨てて〜さよなら、大好きだった人〜
「お父様、アイザックさん、ゴドフリーさん、ライリーさん、ただいま」

海賊アレスの船に戻ると、レイアがピョンとセダに抱きつく。それを和やかな目でライリーたちが見つめていた。

「テレサ!あの日以来会えてなかったな。ゆっくり話したかったんだ」

セダが笑い、カヤが助けてもらったことを話す。セダはテレサにお礼を言い、船長室に案内した。

そして、セダたちから航海の話を聞いたり、テレサがこの国で起きたことを話す。みんな楽しげに聞いてくれていたが、テレサの胸はまだ痛む。

そして、夕方になったのでテレサは帰ることにした。

家に向かってトボトボとテレサは歩く。海賊アレスのみんなは楽しそうだ。笑って過ごしている。

セダはレイアに絵本を読み聞かせをして、アイザックとゴドフリーはチェスを楽しんでいる。ライリーは船医二人とレイアの服を買いに行き、カヤはアップルパイを作った。

「どうぞ」

カヤの作ったアップルパイはとてもおいしく、テレサは素直に「おいしい」と呟く。カヤは嬉しそうに笑った。
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