涙は海に捨てて〜さよなら、大好きだった人〜

グレンにソファを勧められ、テレサはゆっくりと腰を下ろす。グレンはテレサの前に座った。

「それで？お前の決断は？」

冷たく響くグレンの声に、テレサはますます緊張しながら言った。

「私は、カヤさんを連れて来ることはできない。セダの隣に相応しいのはカヤさんだ」

最初は、奪われたことがショックでテレサは泣きたくなるばかりだった。しかし、互いに支え合い、愛し合う二人を見てからには敵わないと思ったのだ。

「そうか……」

グレンはしばらくうつむいた後、立ち上がる。テレサが気が付いた時にはグレンはテレサの横にいた。そして、テレサを力任せに押し倒す。

「な、何をする！！」

逃れようとするテレサの両手は、紐のようなもので拘束される。グレンは舌舐めずりをしながらテレサを見つめていた。

「カヤが手に入らないなら、お前に相手をしてもらう。そのつもりで船に乗せたんだ」

「クソッ！！放せ！！」

テレサは暴れようとするが、グレンはびくともしない。もがいているうちにテレサの服はグレンの手によって脱がされていく。