時は巡りて君は舞う
あの事件から数週間。秀介は、大きなショックを受けていたみたいだけど、何とか回復して帰国していった。
だけど、その痛みは消えることは無いんだろうな……。
ご飯を食べながら、この間の事件と両親の言葉を思い出す。
あの『ずっと君を見ていたけど、可愛いね。僕の彼女にしたいな♡』という文は、事件には全く関係なくて、マイケルさんがイタズラ心で書いたやつなんだって。
何であんな状況の時に、あんなことを書いたのか、本人も良く分からないそう。何か笑っちゃうよ。笑顔が無かった秀介もそれで吹いてたし。
「ワトソン、事件だ。行くぞ」
ホームズは、帽子をかぶりながら言った。
「……朝ご飯だけ食べさせてよ」
「帰って来てからだ!」
「ええ!?」
僕は、ご飯を口に詰め込んで立ち上がる。
「お前は、リスかよ……」
苦笑するホームズに、僕は今日も振り回されるのでした。