雨のリフレイン
「あら、こっちのお友達…」


三浦が酔い潰れている愛美に気付いた。


「ずいぶん呼吸が浅くて、早いわね。…体も冷えてる。この子、名前は?」

三浦が愛美の首筋を触りながら尋ねた。

「森愛美です。愛美、愛美、大丈夫?」

異変を感じ、柊子は愛美の名前を呼びかけながら両肩を揺すってみたが反応がない。


「回復体位をとらせて。救急車呼びなさい」


脈をとりながら、三浦がすぐに指示をだしてくれた。
柊子が店員にお願いして、圭太が座敷まで愛美を運び横向きに寝かせ、呼吸が妨げられないように頭を反らせて気道を確保する。

「もう。看護師の卵だっていうのに、お酒もちゃんとコントロールできないの!?」

三浦は怒りもあらわだ。

「すみません。
愛美、失恋のやけ酒で…普段は酒に強い子だから、少しでも気が紛れるならと。
先生が気づいてくださってよかった…」

柊子は、愛美に店に借りた毛布を掛けてやりながら三浦に謝罪する。

「やけ酒ね…体壊したら元も子もないのに、しょうがないわね。
私、病院まで付き添ってあげる。つまらない飲み会を断る口実も出来たから、ま、いいわ」


ちょっと伝言を頼んでくると言って、三浦は店員を探しに行った。











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