恋叶うオフィス
いた!
ロビーのソファーに腰掛けて、スマホを操作している武藤に忍び足で近付いて、肩を叩いた。
近付く気配を全く感じていなかったらしい武藤は体をビクッとさせてから、ハッと振り返った。
「お待たせ」と右手をあげると、彼は目を細める。
「おおっ、スカートじゃん。よく似合ってる」
「あ、ありがとう。もう時間になるよね? 行く?」
弾んだ声で褒められて、恥ずかしくなった。照れているのを誤魔化すために、すぐレストランに行こうと促す。
慌てる必要はない時間なのに。
武藤の隣を歩きながら、改めて彼の服装を上から下までちらりと見た。
クリーム色のシャツに紺色のチノパン……まるで私と示し合わせたかのような服の色合いにますます恥ずかしくなった。
「そのシャツ、買ったばかり?」
「うん、誕生月割引でね」
「やっぱり。今年もいっぱい買ったんでしょ?弟さんの分まで」
「もちろん」
武藤には二つ年下の弟がいる。弟さんの誕生日は七月で、毎年プレゼントにたくさんの服を贈っている。
割引で買った服だからというと、気兼ねなく受け取ってくれるらしい。
ロビーのソファーに腰掛けて、スマホを操作している武藤に忍び足で近付いて、肩を叩いた。
近付く気配を全く感じていなかったらしい武藤は体をビクッとさせてから、ハッと振り返った。
「お待たせ」と右手をあげると、彼は目を細める。
「おおっ、スカートじゃん。よく似合ってる」
「あ、ありがとう。もう時間になるよね? 行く?」
弾んだ声で褒められて、恥ずかしくなった。照れているのを誤魔化すために、すぐレストランに行こうと促す。
慌てる必要はない時間なのに。
武藤の隣を歩きながら、改めて彼の服装を上から下までちらりと見た。
クリーム色のシャツに紺色のチノパン……まるで私と示し合わせたかのような服の色合いにますます恥ずかしくなった。
「そのシャツ、買ったばかり?」
「うん、誕生月割引でね」
「やっぱり。今年もいっぱい買ったんでしょ?弟さんの分まで」
「もちろん」
武藤には二つ年下の弟がいる。弟さんの誕生日は七月で、毎年プレゼントにたくさんの服を贈っている。
割引で買った服だからというと、気兼ねなく受け取ってくれるらしい。