恋叶うオフィス
本当に武藤は優しい。私の気持ちを汲み取って、安心する言葉をくれる。彼のこういうところは上司や部下に信頼されるところだ。

私はそんな武藤が同期であることを誇りに思っている。武藤のようにはなれないけど、武藤みたいに気遣いのできる人になりたいと。


「そう。なら、良かった」

「うん。渡瀬は真面目だよね」

「それを言うなら、武藤のほうがずっと真面目だよ」

「そうかなー? 渡瀬ほど真面目な人はほかにいないと思うけどね。でも、俺たち真面目同士ってことにしておくか?」

「なにそれ……真面目同士って」


こんなことを褒めあっても仕方ないと笑い合った。武藤といると心はときめくけど、肩の力が抜ける。

こんなふうにずっと笑い合っていたい。

最後にデザート三種の盛り合わせを食べながら、紅茶を飲む。


「これ、誕生日プレゼント」

「ありがとう。今、開けてもいい?」

「うん」


武藤の大きい手になんとか乗るくらいの箱を渡した。彼は包み紙を丁寧に取り、中身を確認する。

気に入ってもらえるといいけど……私の心はそわそわしていた。一瞬の表情も見逃すまいとじっと武藤を見る。
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