恋叶うオフィス
「早速休み明けからつけていくね。渡瀬、疲れたら俺を呼んで」

「えっ、なんで?」

「この香りで渡瀬の疲れも癒せるかもしれないじゃん」

「は? いや、そんな……それは武藤にあげたものだから」


武藤の思考回路はどうなっているの?

疲れた私を癒すために、武藤がそばにくる?

とてもありがたい話だけど、よろしくお願いしますなんて言えないから……。

頭を軽く混乱させる私を武藤はキョトンとした顔で見ていた。やばい。私、顔が赤くなっているかも……。

だって、そんなことを言われたら恥ずかしくなる……。


「確かに俺がもらったものだけど、渡瀬が癒されると選んだ香りだから、渡瀬の疲れを吹き飛ばせるかもしれないし。あ、でも……俺の匂いを嗅いでって、変態だよな。ごめん、よく考えないで変なことを言っちゃって」

「ううん、謝らないでよ。疲れる私を心配してくれるのはうれしいから。それに、変態だなんて……」


そこまで言って、私は笑った。変態と気にする武藤がおかしくなった。


「どうしてそこで笑う?」

「変態な武藤を想像したら、おかしくなって」

「どんな想像だよ? 変な想像やめてよ……」
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