恋叶うオフィス
母親は隣に立つ男性が持っている紙袋に目を移した。その中にプレゼントが入っているようだけど、武藤は袋ではなくそれを持つ男性を見つめた。
男性は武藤に向かって、軽く会釈をする。武藤も同じように返した。なんだかぎこちない様子に初めて会った人なのだろうと感じる。
「母さん、こちらはどなた?」
「山口さんといって、同級生なの」
「同級生?」
武藤の訝しげな表情に男性が半歩前に出る。
「はじめまして。高校の時の同級生で、山口です」
「どうも……はじめまして。息子の直海といいます」
簡単な自己紹介をしているが、武藤の戸惑いが感じ取れた。この男性の存在すら知らなかったようだ。
武藤の母親はぎこちない二人から、私へと視線を移した。
「えっと、直海の彼女さんかしら?」
「あ、いえ! 直海くんと同じ会社に勤めている渡瀬柚希と申します。いつも直海くんにはお世話になっています」
「お世話って、なにもしてないよ。あ、映画の時間になるから行こうか。母さん、七時までには帰るから」
「うん、分かったわ」
良い印象を持ってもらおうとした自己紹介を武藤に突っ込まれる形となった。
男性は武藤に向かって、軽く会釈をする。武藤も同じように返した。なんだかぎこちない様子に初めて会った人なのだろうと感じる。
「母さん、こちらはどなた?」
「山口さんといって、同級生なの」
「同級生?」
武藤の訝しげな表情に男性が半歩前に出る。
「はじめまして。高校の時の同級生で、山口です」
「どうも……はじめまして。息子の直海といいます」
簡単な自己紹介をしているが、武藤の戸惑いが感じ取れた。この男性の存在すら知らなかったようだ。
武藤の母親はぎこちない二人から、私へと視線を移した。
「えっと、直海の彼女さんかしら?」
「あ、いえ! 直海くんと同じ会社に勤めている渡瀬柚希と申します。いつも直海くんにはお世話になっています」
「お世話って、なにもしてないよ。あ、映画の時間になるから行こうか。母さん、七時までには帰るから」
「うん、分かったわ」
良い印象を持ってもらおうとした自己紹介を武藤に突っ込まれる形となった。