恋を拗らせている。
「弥那…俺とまた、付き合って」


「…うん、私なんかでよかったら、ぜひ」



弥那は俺の腕の中で笑っていた。



「…可愛い」
「…へ?」
「…あ、や、その…久々に笑ったとこ見たなって…」



ボボボッと顔を赤くする弥那。
それを見て思わず俺も目を逸らす。

てか、部室でこの体勢ってあんまよくないような…。
そう思うと急に恥ずかしくなって慌てて弥那から離れる。



「…あの、しゅ、んやくん」
「は、はい…ナンデショウ」



なんだか片言になってしまってよそよそしい。
弥那はそれを見て、フッと頬を緩めた。



「ふふっ、あのね、明日。
俊哉くんのお家に行っていいかな?

渡したいものとか、話したいこととか、いろいろあるの。今度は、失敗しないようにって」

「…うん、おいで」
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