彼は高嶺のヤンキー様6(元ヤン)
後悔しつつも、少しでも事態をよくしようと思って伝えた。
「いえ、本当にわからないんです。どこかでお会いしましたか?」
「よーく見ろ。」
「うーん・・・」
言われて見つめて・・・思いだす。
「あ!?闇金のおじさんだっ!!」
「そうだよ。闇金の者だよ。」
携帯灰皿にタバコを入れながら言った。
〔★詳しくは、彼は高嶺のヤンキー様5(元ヤン)をご覧ください★〕
「どうしました?営業活動中ですか?」
「どこのアイドルだ?お前、顔が広いんだってな?」
「いえ、平均的な日本人顔かと。」
「なめてんのか?顔面の話じゃなくて、人脈のことだよ。」
「え?広くないです。せまいですよ?」
「誤魔化すな!わかってんだよ・・・お前さんがどういうもんかな?」
「いいえ、わかっていません。僕、友達は少ないんです。」
「テメー・・・真顔で、悲しいこと言うんじゃねぇーよ。お前が龍星軍の4代目なんだろう?」
「え!?どうしてそれを・・・!?」
「MESSIAHの件で、うちから金借りてた客が、金返さないでブタ箱に入った。そのおかげで、金が回収できなくてな~」
「でしたら、その家族に追い込みをかけてはいかがでしょうか?自己破産と自殺されないように気をつけて、上手くお金をむしり取って下さい。」
「テメー・・・可愛い顔して残酷なこと言うじゃねぇーか?・・・追い込みはかけてるけどよ・・・」
「それはなによりです。では、失礼します。」
「待て待て!話は終わってない!」
「僕は話すことがないのですが?」
「このガキ共、お前のところに逃げ込んでないか?」
そう言ってスマホ画面を見せてきた。
6人の男女が映っていた。
いかにもリア充満喫のパリポな面々だった。