コーヒーのお味はいかが?
「痛みはありますか?」

「少し」

「状態から診て、軽度の火傷です。1週間くらいで治ると思います」


そう言うと、処置をする。


「塗り薬を処方しておくので、使ってください」

「わかりました。ありがとうございました」


お礼をし、ふと先生と目が合う。

その瞳に、トクンッと胸が弾んだ。

バカだなぁ、あたし。

ふと我に返り、軽く頭を下げ、その場を後にした。

とても綺麗な顔立ちに、瞳を奪われた。

ただ、それだけ・・・

そんな無意味な言い訳を繰り返し再び仕事へと戻る。


「俺の結可ちゃん、大丈夫?」


やけにハイテンションな彼は、出町くん。

一応、カフェの正社員さん。

でも年があたしより下なので、出町くんと呼んでいる。

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