コーヒーのお味はいかが?
それからグダグダと大学時代の思い出話に花を咲かせていると、理緒の携帯が鳴る。


「理緒、電話」

「え~、あたし?携帯どこ置いたっけ~」


目の前にあるのに、酔っている理緒は鞄の中を探し始める。


「理緒。携帯、そこ!」

「あ、そうだった~」


理緒、完全に酔ってる。


「もし、も~し~」


普段の理緒しか知らない人が、こんな理緒を知ったら、ビックリするだろうな。


「え?いつものお店。涼介(りょうすけ)たちも来る?」


ちょっと、何勝手に誘ってんの?


「じゃ、待ってる」


そう言うと、理緒は電話を終わらせた。


「で、何の話してたっけ?」

「いや、そうじゃなくて、誰か来るの?」

「うん?あぁ、あたしのダーリン」


前の男、忘れられたんだ。

って、もう何年も前の話か。

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