あなたの隣にいてもいいですか
今更だけど、大雅君も今も地元のサッカーチームでやっているし、日頃のファッションもかなりおしゃれだ、だけど、買ってきたTシャツを何気なく渡しちゃったな、と今になって思うが、まあ喜んでくれたからまあいいか。

牧田さんが車で家まで送る、と言ってくれたけど、いやいや、すぐそこだから、と言うとじゃあ、車置いたままで歩いて送る、というので、二人で家まで歩く。

今日は、本当に楽しかったな。いつも一緒にいてくれた牧田さんと、配属後、まったく会えなくなるのも想像していなかったし、そしてまたこうして会えるとも思っていなくて会えたことが本当にうれしい。石田さんと、有紀さんに感謝しよう。

家の前までくると、ちょうど母が買い物帰りなのか、母が玄関を入るところだった。

「ただいま」と声をかけると

「あら、お帰り。あれ?牧田さん?」

母が声をかけると慌てて牧田さんが挨拶した

「初めまして。茉実さんと同期入社だった牧田です」

「こんにちはー。研修では、茉実が大変お世話になったって聞いてます。ありがとうございました」

「いえ・・・」

牧田さんが恐縮しながら言葉を濁すと
私に向かって

「俺・・?・・お母さん、誰かと間違ってない?」

「間違ってないよー。だからさっきも言ったじゃん。研修中、ほんとキツかったけど牧田さんがいたから楽しく過ごせた、って家でも言ってたんだもん」

少し顔を恥ずかしそうにしながら、そっか。と呟き

「お前の家、石田さんの家とホント近所なんだな。石田さん家は今まで何度も来てたから、知ってたら寄ったのにな」

「ふふ。そうだね。私が石田さんと知り合ったのも最近だし。これからは、そんな機会があったら、絶対連絡して」

じゃー、またな。試合来るときは言ってくれ、と言いながら、石田家に戻って行った。少し歩いてから、振り向いて「お土産ありがと」と手を振って行った。

4年ぶりに会った牧田さんだったけど全然変わってなかった。サッカーがんばってほしい。試合も絶対に行きたい。
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