闇色のシンデレラ
中学校卒業後は高校に通わせてもらえなくて、働くことを強いられた。


叔父さんは会社を経営していたからお金はあるはずなのに、毎月10万円を納めるように命令された。


そして毎日働きに出て、空いた時間には家事をさせられる。



……まるでシンデレラみたい。


なんて、現実逃避はするしこんな生活から逃げ出したいと思う。


だけど逃げるためのお金も頼るあてもないからどうしたらいいのか分からない。


自殺する勇気もないから、こうして18を迎える歳まで生き延びてしまっている。


崩れそうな心と体。



それでもわたしが壊れないのは───




「……壱華(いちか)?」

「壱華ちゃんだ〜。どうしたの?」



この人たちの存在があるからなのかもしれない。
< 4 / 409 >

この作品をシェア

pagetop