独占本能が目覚めた外科医はウブな彼女を新妻にする

樹先生がいつも寝起きしているベッドに入っていることが急に恥ずかしくなり、小さく縮こまった。

「ここ最近、華と西野さんが口を利いてないって加藤君が言っていたけど、それは本当?」

「あ、はい……」

西野さんと言い合ったことは、誰にも話していない。それなのに私たちがギクシャクしていることに気づいていた加藤君に驚いてしまった。

「でも今日は楽しそうに、ふたりでビールを飲んだ」

「西野さんと仲直りしたんです」

「で、その直後に華の様子が変になったそうだけど、間違いない?」

「はい」

ミステリー事件を解き明かそうとしている探偵みたいな樹先生に、コクコクとうなずいた。

「バーベキューは始まったばかりで、華はビールをそれほど飲んでいなかった。それなのに、あんなに早く酔うのはおかしい。もしかしたら西野さんが華のビールに睡眠導入剤を混ぜたんじゃないかって、加藤君は疑っていたよ」

「……っ!」

加藤君の考えはあくまで憶測に過ぎない。けれど、あの突然の眠気が睡眠導入剤のせいだとすれば納得がいく。でも……。

「どうして西野さんが、私に睡眠導入剤を?」

私を眠らせても、西野さんにはなんのメリットもないはずだ。

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