正しい恋を教えてください。
ハルは少ししてから海斗が出てくる前に歩き去ろうとした。




「ねぇ。私の前に来て、何も言わずに帰れると思ってんの?」




「は?」




ハルの目の前に現れたのは、來だった。




來は、ずっとハルと古海の間を見ていた。




確実に分かることがあるが、それは自分の心の中に留めていた。




「心当たりありません。そう言いたいの?」




「...。」




「古海に夢ばっかり見せないであげて。あの子がどんな気持ちなのか分かってるでしょ?」




「じゃあ、あんたは俺になんて言って欲しいの?」




そう言ってハルは強引に立ち去った。
< 54 / 488 >

この作品をシェア

pagetop