となりに座らないで!~優しいバレンタイン~
社長に腕を掴まれたまま、マンションのエントランスへ入った。今朝のコンシュルジュがニコリと姿勢よく頭を下げた。
「あの…… 社長……」
社長は無言でじろっと私を見た。
「あ…… 広瀬さん」
「なんだ?」
少し緩んだ顔を向けた。
「昨夜も私はここを通ったのでしょうか?」
「勿論だ。まあ、夕べはあんたは俺に担がれてたけどな……」
「うわー。そんなー でも、いつも同じコンシュルジュさんがいらっしゃるわけじゃないですよね」
私は、顔が見えないように俯いてエレベーターに乗った。
「ああ。でも、夕べはあの人だったぞ」
閉まるエレベーターの扉の隙間から見えるコンシュルジュへ目を向けた。
「うっそー?」
「間違いない。あんたを担いでタクシーから降りたら、すぐ走ってきて、荷物を持ったり手伝ってくれたからな」
そんなー。
夕べは担がれ、今朝は走って逃げたのに、また今夜腕を掴まれ戻ってきた。明日、どんな顔して、エントランスを抜ければいいのよ……
「あの…… 社長……」
社長は無言でじろっと私を見た。
「あ…… 広瀬さん」
「なんだ?」
少し緩んだ顔を向けた。
「昨夜も私はここを通ったのでしょうか?」
「勿論だ。まあ、夕べはあんたは俺に担がれてたけどな……」
「うわー。そんなー でも、いつも同じコンシュルジュさんがいらっしゃるわけじゃないですよね」
私は、顔が見えないように俯いてエレベーターに乗った。
「ああ。でも、夕べはあの人だったぞ」
閉まるエレベーターの扉の隙間から見えるコンシュルジュへ目を向けた。
「うっそー?」
「間違いない。あんたを担いでタクシーから降りたら、すぐ走ってきて、荷物を持ったり手伝ってくれたからな」
そんなー。
夕べは担がれ、今朝は走って逃げたのに、また今夜腕を掴まれ戻ってきた。明日、どんな顔して、エントランスを抜ければいいのよ……