世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ
「これはな…」
竜二さんが何かを言おうとしたところで、
「あーーーーーーーーーー」
詩優が大きな声を出す。
私に何があったかを聞かせる気もないと言うことだろうか。
…そんなことされると余計気になるじゃん。
「詩優っ!教えてよっ!!」
詩優の肩を掴んで強く揺さぶってみる。
すると、詩優は
「わかった、教える。教えるから、大人しく俺の膝の上に座ってろ」
またまたぽんぽんと自分の膝の上を叩く。
「す、座らないもんっ…!!」
竜二さんと倫也の前だ。
そんな人前でなんてできるわけ…
「じゃあ教えねぇ」
詩優はぷいっと私から顔を逸らす。
今の詩優は少し意地悪モードだろうか…。そういうところも可愛いと思っちゃうけど…。
「……」
でも残念だったね、詩優。
詩優が邪魔するんだったら私だって…!!