ワケあり男子
「おっしゃー!一番乗り」



駆けてきたかと思えば、私が座っているソファへ滑りこんできた。



「あいつらまだ来てないよな。は~、全速力で走って疲れた」



そのまま項垂れて肩で息をしている。



「毎日ここに来てる場合じゃないだろ。お前らちょっとは勉強しろよな」



「はー、説教かよ。如月さん、前はそういうこと言わなかったのに」



「きっ…如月!?」



誰かに似ていると思ったら、如月さんだ。



だけど今朝出会ったあの如月さんとは別人。



お兄さんか誰か?



私の声に反応して、隣に座っている男の子がグッと近づいてきた。



わっ…。



長い睫に黒目がちな瞳が印象的な、甘い顔立ちの男の子。



目にかかりそうなほど長い前髪からのぞいている、キラキラした瞳が好奇心いっぱいに私を見つめる。


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