蘭蝶 短編集
「…はい」



『そうか、良かった。危ないから家まで送ってやる。』



「…い、いえ、大丈夫です…。」



『…大丈夫じゃないだろ。折角助けたのに同じ目にもう一度遭われても困んだよ。素直に甘えろ。』



「あ、ありがとうございます。よろしくお願いします…。」



女は声は出るようになったらしいが足はまだ震えて居る



『それじゃあ、歩けねぇだろ。乗れ』



「…す、すみません…。」



おずおずと俺の背中に乗った女。



裏路地から抜け女が言う道順に沿って女を送る



公園に差し掛かった時女がここで大丈夫と言って降ろしてと言われた



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