蘭蝶 短編集

デート 愛美side

伶くんがチケットを交換してくるとベンチから離れたあと、お金払ってないと気づいてあとで払おうと決め待っていると



「君、可愛いね」



知らない変な男が私と距離を詰めてきた



伶くんに可愛いって言われた時はお世辞でも嬉しいと思ったのに今は嫌悪感しかない



ど、どうしよう。怖くて声が出ない…。怖くて気持ち悪くて俯いてた私。助けて、伶くんと心の中で必死に叫ぶ



「黙っちゃって、本当可愛いね?一人なら俺とこれから……」



それ以上男の言葉が繋がることはなかった



「愛美…!!大丈夫か?」



れ、伶くん…!



伶くんが助けてくれたと分かって溢れそうになる涙



< 77 / 116 >

この作品をシェア

pagetop