もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「…京せ…」
「紗英はハヅキのことが好き?」
「え…え!?」
突然なんで、ハヅキ!?
ハヅキのことが好きって…私が!?
「そ、そんなわけっ…」
「じゃぁまだ、この勝負は終わってない」
ポン、と私の頭に、京星くんが手を置いた。
「試合終了のブザーが鳴るまでは頑張らせてよ」
「………」
「ごめん。諦め悪くて」
「………あの、」
「ん?」
「……なんでもない…」
どうしてそんなに私のこと、私なんかのこと
好きでいてくれるの…?
聞きたかったけど、聞けなかった。