もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
『そんなに好きなら別れたくないって言えばいいじゃん』
ハヅキの言葉に感化されたわけじゃないけど、
ハヅキのせいで別れるのは御免だ。
ハヅキと浮気、とか、そんなありえないこと誤解されて別れるなんて。
絶対ムリ…!!!
という結論に達した私は、放課後になるやいなや教室を飛び出して、1年2組――渓渡のクラスへ向かった。
きっと渓渡は分かってくれる。
だって付き合ってたんだもん、私たち。
ついさっきまで恋人だったんだから。
渓渡も私のことが好きだって信じて疑ってなかったから…
でも渓渡は教室にいなかった。