もっと泣かせて愛したい。【書籍タイトル:一途なイケメン幼なじみは、愛が重すぎる溺愛男子でした。】
「もういい!」
ハヅキと話してると頭おかしくなりそう!
私はハヅキの席の後ろをまわって、自分の席に座った。
勢いよく座ったからか、椅子がミシッと音をたてる。
「そんな怒んないでよー」
隣から聞こえるユルい声は聞こえないふり。
「そんなに好きなら別れたくないって言えばいいじゃん。
ダイスキな彼氏なんでしょー?」
どこかバカにしたような言い方。
「うるさいなっ!」
あ、つい言い返してしまった。
ニコニコとハヅキが笑う気配がする。
ふいに、低い声がした。
「…なぁ、そんなに好き?」
「…え…「ハヅキー!早見さんとばっか喋ってないでかまってよー!」
隣を見ると、ハヅキは三人くらいの女子に囲まれてニコニコ笑ってた。
…いまの、ハヅキの声…?