触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
だったら思いきり悪あがきしたくなって。
どうせ無理でも、シスコンくらいなってやれって開き直り。
いつかは誰かのものになっていくってわかってるけど……
俺にとって無理ゲーなのは、
自分に相手を作ることよりも“ 弟 ”の枠から飛び出すことだと思う。
血の繋がりがないことだけが唯一の救いなのに。
奈那の中で俺はどれくらいを占めてるんだろう?
「え、怒ってるの?」
皿を出す俺に今度は奈那が袖を摘んできた。
だからその上目遣いやめろって。
「ごめん……」
何で謝るんだよ。
そんな顔させたくて言ったんじゃねぇよ。
いい加減俺の気持ちに気付けよな。
「謝んなきゃなんないのは俺の方」
「え?なんで?」
手際良く盛り付けながら、やっぱ言わなきゃなんねぇかと腹をくくる。
「姉貴が関わること全部、俺だけが独占したいんだよ」
「え……?」
ほら、やっぱこんな空気になる。
言わなきゃ良かったってすぐ後悔の念に苛まされるけど……
言わなきゃ伝わんねぇなら飛び出したくなるだろ。
「この最高に美味いタコライス、俺だけのものにしたかったのに…」
「え………えぇ!?」
わかってるよ。
わかってるけど、もう少し俺を意識しろ。
血の繋がらない弟で、出逢った頃よりずっと男になった俺を。
目線の位置も遥かに上になっただろうよ。
テーブルに全て並べ終わり、まだキッチンに突っ立ったままの奈那に近付く。
真っ赤に染まったその顔。
ちょっとは意識してくれた?
だったら満足かな?って頭をポンポンした。
「意地悪してごめん、腹減ったから食べよう?」
「う、うん…」
テーブルの真ん中にボウルサラダを置いたら。
「おい、お前ら!心して食え!最初で最後の姉貴が作ったタコライスだ!」