触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜



「あ、俺……友達と帰る約束してて…」




必死の抵抗も
「俺らのことはお構いなく、どうぞどうぞ」と純太たちによって呆気なく崩された。
桜井さんの「ごめんね」に負けやがって。
こんな可愛い人との絡みなんて免疫ないのに。




並んで歩くだけで広告塔だ。
頭の中はひたすら(何で俺?)ばかり。
ニコニコしながら話しかけてくれてるけど最初から全然会話が入って来ない。
周りの目が気になって仕方ねぇよ。
桜井さんの隣に俺って、完全にアウェーだろ。




「あ、最初に聞いておくけど末永くんって付き合ってる人居ないよね?」




「えっ!?……はい」




「良かった〜じゃあ私たち、お友達から始めようね?」




「……?はい」




まずは友達から……ってやつだよな?
勘違いするな、こんな可愛い人が俺なんか気に入るわけがねぇ。
本気にしないのが身の為だ。




「じゃあ手始めに、交換しよ?」




携帯を出してきたから普通に連絡先を交換した。
これくらいは普通だよな!?
俺、イキってない!?
もうこれ以上後ろ指差されるのは勘弁して。




「あ……俺、あまりメールとかマメに返す方じゃないんだけど…」




「はい、出た、予防線〜!」




「………!?!?」




「そうやって最初から予防線張るの女の子にモテないよ?交換したからにはいつもより携帯見てよね?」




「帰ったらゲームしたりするんで…」




「合間にでも見なよ、てか何で敬語?」




「そう言いながら何日も放置するんでしょ?忘れかけた頃によこして何で返事くれないの?とか言うオチだ……」




「うわ、ネガティブ〜」




「だから俺と友達になったって何の得にもなんないよ?」




「は?損得勘定で友達作る気なんかないんだけど?」




「じゃあ何のメリットがあるって言うの?」




「末永くんに私を好きになってもらいたいから…?」




「なっ、な、な…!」




突然言われて正直戸惑う。
こんな時のリアクションの正解なんて持ち合わせていない。
ケタケタ笑う桜井さんに何も言えずに立ち尽くす俺。






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