触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜




終始ワイワイと男女6人でおしゃべりして親睦も深まったところでお開き。
明日はたくさん食べ歩きするんだそう。
廊下まで見送ってくれた時。
「あ、コレ」とパーカー脱いで渡そうとしたけど明日でいいと伝えた。




純太たちには聞こえない声で
「今脱いだらアイツら見るだろ」と言ったら真っ赤になっちゃった。
いや、マジで見せたくないの。
そういう格好は2人きりの時だけにして。




「おい、祐翔!エレベーター来たぞ」




少し離れたところから呼ばれる。




「じゃあ、おやすみなさい」




チカさんたちに頭を下げた後。
奈那だけには頭ポンポン。




「おやすみ」




「うん、おやすみ」




微笑み合って背を向けた。
「置いてくぞ」と茶化され少しだけ走ってエレベーターに乗り込んだ。
ちゃんとアイコンタクトしたけどわかってくれたかな…?




部屋には戻ったわけだが…………




何でコイツら寝ないんだよ…!
今日が楽し過ぎて興奮冷めやらぬ…じゃねぇかっ!!
純太の恋愛相談延々と聞かされて、宏介も恋煩いだし。
年上の誘い方なんか知るか!!




どうせ俺は全部奈那からだったよ!
俺なんてチキン以下だ!




「いや、本来なら卒業旅行で女子旅だし、明日はちゃんと女子だけで回らせてあげようよ?俺ら、無理言って一緒に居させてもらってるわけだしね?」




「お前っ………大人」




「でも祐翔、あの3人なら……かなりの確率でナンパされねぇか?お前そういうの無理なタイプだろ?」




ごもっともだよ、宏介。
「やっぱ一緒に居させてもらおうよ」って純太。
そうだよな、今日だってあのザマだぞ。
チカさんもマキさんも奈那には劣るが
(これ言うと2人に袋叩きだな)美人だしここはやっぱり男居ないとな!!




「じゃ、明日も頼んでみるか」




「あ、俺早速LINEしちゃった」




「えっ!?早っ!?」




(明日も俺ら一緒に居ていいですか?)




既読がついて男3人、正座で画面に張り付く。




(え、なんで?いいよー♡一緒に回ろ)ってハートマークで即返信!!
「マキさん、神っ!」って純太嬉しそう。
でもこれ…奈那が返信してねぇか…!?
何か口調がそんな感じする……
今頃女子たちはどんな会話してんのかな。







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