触りたい、縛りたい、愛したい 〜例え許されない恋だとしても〜
「じっくり…?うん……私は……☓☓☓」
あ、ごめん……シャワーの音で聞き取れなかった。
「え…?」
ギュッと抱きついて2回目は耳元で聞こえるように囁やいてくれた。
「ヒロのが早く欲しい……て言ったの」
ゾクゾクっとした。
堪らなくなって深いキスを落としていく。
時折漏れる吐息はシャワーの音で消えていった。
繋がっている最中でやっぱり奈那は煽ってくる……
必死で快楽の波に耐えているのに、その顔を包んで……
「嗚呼……この顔好き…ハァ……いいよ、中にいっぱい出して」
この顔好きなのは俺の方だよ……
全部持っていく……
この表情……この視線で俺は壊れるんだ……
「私だってヒロのものなんだよ…?証明するにはどうしたらいいの…?」
攻め続けてたら「待って…」と俺を止める。
苦しそうに、立ってるのも辛そうで……
しっかり支える。
「大好きなの……ヒロじゃなきゃダメなの……」
俺もそろそろ限界。
この顔で言われたら……それ、トドメだから。
止まらなくなる。
俺だって奈那じゃなきゃダメだよ…!!
どれくらい攻めただろうか………
「……出るっ」
抱きしめられて少しだけ身体を預けた。
優しく髪を撫でられてキスを落としてくれる。
息を整えながら奈那の鼓動に耳を澄まし、その音に癒やされていく。
キュッとシャワーを止めた。
「さっきの返事…」
「えっ?」
キョトンと聞き返す顔も可愛い。
「俺は奈那のもので、奈那も俺のものなら…その証明って話」
「うん……」
「そんなの簡単に証明されても困る」
「え?」
「だって簡単な気持ちじゃないから、ずっと重ねてきたものは生半可なものじゃない……だから、その都度証明し合えばいいんじゃない?」
少し乱れた髪を耳にかけてあげる。
「今をどんなに証明してもまたきっと不安になる。こうやって触れ合わなきゃ押しつぶされてしまう…」
顎を上げて触れるだけのキス。
「奈那には……その都度証明して欲しいかな…?俺もそうしたい」