触りたい、縛りたい、愛したい  〜例え許されない恋だとしても〜



「姉貴は……特別だから」




「は?何それ。それじゃ誤解してくださいって言ってるようなもんじゃん……さっきは否定したくせに」




「ご、ごめん……女子に慣れてなくて俺だってどうしていいか…」




「じゃあ私で慣れて。あ、やっぱ慣れないで」




「え?どっちだよ…」




「私以外で慣れないでってこと」




「うん……わかった」




「ほんとにわかったの!?」




「でもあまり大きな声で呼ばないでよ?本当恥ずかしいから」




「はいはい、まずは友達の中で私だけ呼ばせてね?」




「……了解」




「ここでいいよ、駅降りたらすぐだから」




「わかった、また明日ね」




「バイバーイ、ヒロくん!!」




「バッ…!声大きいって…!」




声をあげて無邪気に笑う桜井さんにドキドキしながら手を振った。
間違いなく明日から振り回されそう。
底辺に居たような俺にとって有り得ないくらいシンデレラストーリーなんだろうけど、正直不安でしかない。
本当に俺、自分に自信ないから。




帰って来てその後もいつもと変わらない態度で接してくれてる。
「ヒロ、お風呂空いたよー」ってまだ髪を乾かさないうちに言ってくるから毎回ドキッとする。




「あぁ、もうこっち来て」




リビングのソファーに座らせて俺がドライヤーを当ててあげるんだ。
奈那も嫌がらないし、むしろ喜んでる。
「髪はすぐ乾かせ」とかブツブツ文句言いながらやってる俺たちを見ながら両親は笑ってくれてる。
この辺は変に思われないんだよな。
昔からやってるから。




「あざーす!」と言う奈那に対し
「ごめんね、がさつな娘で」と涼子さんが謝る。




「いや、姉貴の髪……綺麗だから」




「そーなの?」ってこっち向くな。
顔を戻して温風を当てる。
あ、ヤベ……また変な空気なってる?
両親の前ではたまに発動させるドSな俺。
半乾きな髪をグシャグシャしてやった。







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