懐妊秘書はエリート社長の最愛妻になりました
こわごわ尋ねる。
お腹が大きな里帆相手でも、欲情できるものなのか。
優しい亮介のこと。もしかして、里帆を気遣って誘っているのではないかと勘繰る。
亮介は里帆の質問に目を見開いた。
「俺? 俺は今すぐにでも里帆を押し倒したいよ。里帆をマンションに連れ帰ったときからずっとそう」
「え? そう、なんですか?」
予想外の答えだった。まさかずっとそうだったなんて。
「キスもなかったから、もう女性として見られないのかなって……」
「まさか」
亮介が眉をひそめる。
「キスしたら歯止めが利きそうになかったから。今夜を特別にしたくて我慢してた」
亮介が我慢を強いられるほど里帆を望んでいたといううれしい告白が、里帆の鼓動をさらに速める。
でも、そういうことをしても平気なのかな……。