元カレと再恋愛ってありですか？

「お疲れ」
打ち合わせが終わるとすでに紗那のチームのメンバーは帰宅していた。
内田と立川もすでに帰っていた。

奏介だけがトイレに行くとまだ会社の中にいた。

トイレの外で待っていた紗那を目が合うと奏介は変わらない笑顔を向けた。
「打ち合わせにお越しいただきありがとうございました。」
社交辞令で紗那が頭を下げると、奏介は遠慮なく紗那の頭に手を置いた。

「頑張ってんな。お前」
「・・・当然でしょ？」
「だな。俺たち34だもんな。そりゃ大人になるわ。」
奏介が笑うと紗那もつい頬が緩んだ。

その時奏介がふと紗那の頭から足までじっと見た。
「なに？その目つき変態・・・」
「ばか。違うよ」
「？」