元カレと再恋愛ってありですか?
すぐに紗那も気づき嬉しそうに微笑んだ。

「少々お待ちください。」
奏介はそう言ってキッチンへと向かった。

オープンキッチンからは紗那の姿がよく見える。
またいなくなってしまうのではないかと思いながら奏介は紗那を目で確認しながら料理を進めた。

紗那と再会して、奏介は新作のパスタに何が足りなかったのかすぐにわかった。
そのひと味をプラスして再びパスタをつくる。

紗那はキッチンで料理をする奏介を見ながら思い出していた。


『疲れたら、腹が減ったら、いつでも来い。俺はここにいるから』

奏介の言葉を思い出しながら泣きそうになるのを必死にこらえる。

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