元カレと再恋愛ってありですか?
「奏介」
沈黙を破ったのは紗那だった。
奏介はまだ紗那の体を強く抱きしめ続けている。

「お腹、すいちゃった」
その言葉に奏介は小さく笑った。

紗那らしい言葉。

紗那の言葉がなければ奏介は紗那から離れようとはしなかった。

「任せろ」

奏介はそう言って紗那の手を握り、再びWHITEへと戻った。
「こちらへおかけください」

奏介が紗那の膝にナプキンをかける。
そしてテーブルセットを用意した。

ナイフもスプーンもフォークも、カトラリーを入れるカゴも、紗那と一緒に選んだものだ。
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