元カレと再恋愛ってありですか？

「ちょっとまって。私もう大丈夫だから。帰って？ね？」
「だめ。お前、俺が来なかったら仕事行こうとしてただろ？」
「行かないから」
本当は行こうと思っていた。それか家で仕事をしようと思っていた・・・図星だ。

「だめ。俺帰らないぞ。ほら。寝てろ。」
奏介は紗那をベッドに寝かせると、すぐにキッチンへ向かった。

紗那はこっそり枕元に置いてあったバックからカラーサンプルと携帯を出した。
そして仕事をしようとページを開く。


その時、自分の手が震えて本のページが開けなかった。
「なに・・・これ・・・やだっ、なんなの？」
自分で自分の手をぎゅっとにぎる。

どうしちゃったの？
自分の震える手を見つめながら言い様のない恐怖に教われた。