元カレと再恋愛ってありですか?
深呼吸しながら模型に手を伸ばす。
震えませんように。ちゃんとできますように・・・

でも

紗那の手は少しずつ震えだした。

「・・・はぁっ・・・はぁ・・・」
呼吸が上がっていることが自分でもわかる。

全身が自分の物ではないかのように震えだす。
どうやって呼吸していたかが分からなくなり紗那は激しく動揺した。

「紗那」
その時。紗那の後ろから奏介の声がした。
「おいで」
紗那の手を引いて奏介はリビングにあるソファに紗那を座らせると、紗那の背中側から支えるように自分も座った。
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