上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
覚悟を決めると、私は足元の砂に〝志雄里〟と書いた。三上さんは、不思議そうにそれを見ていた。
「笑わないでくださいね」
「ああ」
「……私の〝しおり〟という名前は、もともとは平仮名じゃなくて、この字にする予定だったそうです」
そう言って、砂に書いた字を指差した。
「えっ?」
三上さんが戸惑うのももっともだ。私だったら、悪ふざけと見なして笑い出すかもしれない。
「うちの両親、元ヤンなんです。19歳同士でデキ婚して、私を産んだんです。周りも、そんなお仲間ばかり。私が生真面目なのは、そういう人達を反面教師にしていたのと、近くに暮らしていた祖父母が、常識のある人だったおかげです」
三上さんの表現を見たかったけれど、怖くて見られない。ただ、目の前に広がる海を見つめたまま、話を続けた。
「笑わないでくださいね」
「ああ」
「……私の〝しおり〟という名前は、もともとは平仮名じゃなくて、この字にする予定だったそうです」
そう言って、砂に書いた字を指差した。
「えっ?」
三上さんが戸惑うのももっともだ。私だったら、悪ふざけと見なして笑い出すかもしれない。
「うちの両親、元ヤンなんです。19歳同士でデキ婚して、私を産んだんです。周りも、そんなお仲間ばかり。私が生真面目なのは、そういう人達を反面教師にしていたのと、近くに暮らしていた祖父母が、常識のある人だったおかげです」
三上さんの表現を見たかったけれど、怖くて見られない。ただ、目の前に広がる海を見つめたまま、話を続けた。