上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
何を言ってるんだ、この人は……
しかも、口調はふざけてるのに、目だけはなんか真剣だし……

「私には、探られるようなことは何もありませんから。だから、そのできた時間はご自分のプライベートを充実させるのに使ってください」

「もちろん。自分のための時間だ。俺はこの時間を使って、羽場ちゃんのことをもっと知りたい」

「……知ったって、何も三上さんの得にはなりませんよ」

「それを決めるのは俺だから。それに、損得なんて考えていない」

だめだ……
何を言っても、三上さんは考えを曲げる気なんてなさそう。

でも、両親のことや地元の友人達のことは、絶対に知られたくない。

「私は…………いえ。何を言っても無駄ですね。仕事します」


視線を落としていても、三上さんがこっちを見ていることがわかる。あれほど嫌いと思っていたのに、今はあの脱力系の三上さんにもどって欲しいと思ってしまう。


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