上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
定時を迎える頃、片付けようとしない私を見て、川北さんがニヤリと悪そうな笑みを向けてきた。

「羽場さあん、なになに?今夜は三上さんと食事だし、ここから一緒に出ちゃうの?」

「川北さん。含みのある言い方はやめてください。今夜は私の知らないお店のようなので、一緒に向かうんです」

「ふうん。まあ、羽場さんなら、噂になっても気にしなさそうか。三上さん良かったですね、避けられなくて」

「おう。ここから羽場ちゃんを独占できることになった」

なんですか、そのやりとりは。
早くも別々に出るべきだったかと、後悔し始める。それが顔に出ていたようだ。

「だめだよ、羽場ちゃん。一緒に出るっていう約束だから」

「はあ……でも、三上さんはいいんですか?万が一、私と変な噂が立ったら、彼女さんとか大丈夫てすか?」

「は?いるわけないじゃん。いたらたとえ部下だとはいえ、女の子と二人でなんて出かけられないし」


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