上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「羽場ちゃん。今夜なんだけどさあ、ここから3駅行った所にあるレストランを予約したんだ。定時だとちょっと早いから、30分ぐらい残業してもいい?なんなら、羽場ちゃんはどこかのカフェで待っていてくれてもいいんだけど」

「いえ、30分ぐらいでしたら、私も残ります」

「そう?じゃあ、俺と一緒にオフィスを出ることになるけど、いい?」

……そうか。そうだよね……
それは、他人の目が気になるところだ。
でも、真剣になった三上さんを見てから、他人の目を気にすることが、なんだか些細なことのように感じていた。

「まあ、上司と部下の間柄ですから、変な勘違いはされないと思いますけど。後ろからついていきます」

「いやいや、そこは横並びで……まあいいや。楽しみにしてるよ」

うっ……なんでここで、色気を醸し出すような視線を向けるんでしょうか……

なんだか、そわそわしながらランチを終えた。せっかく人気のサンドウィッチなのに、美味しかったかどうかなんて、わからなくなっていた。
ミルクティーが苦手だってことだけは、明確だったけど。




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