上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「ああ。寝てたんだよ、ほんの5分だけ。で、起きてコーヒーを飲んでたらさあ、総務の女の子に捕まっちゃって。告白してくるんだけど、断っても断っても食らいついてきて、全然離してくれないの。しまいには泣き出すし、本当に参ったわ」

「どうやって逃げてきたんですか?」

「ん?長くもどらないからって、他の総務の人が心配して探しに来た。事情を話して、回収してもらった」

か、回収って……言い方が酷すぎる。
そして、こんな人に想いを寄せる人の気が知れない。

「三上さん、顔だけはいいですからねぇ……無駄にモテますよね。ちなみに、断りの言葉は?」

川北さんがぐいぐい聞く。噂好き根性丸出しで。

「ん?そんな暇ないって言うよ」

いやいやいや。見る限り、いつも緩くて暇そうに見えるんだけど?
ああ、そっか。夜の予定はすごいんだっけ?

三上さんと川北さんのやりとりを聞きながら、心の中で一人納得する。


「どこがいいのかねぇ。こんなやる気のない男の」

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