上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
ランチを終えて自席にもどると、三上さんも川北さんも既に座っていて、2人でまったりしていた。

この三上さんに婚約者がいて、その人に裏切られていたなんて……
ついさっき明日香から聞いた話を思い出して、思わずまじまじと見つめてしまう。

「なに?羽場ちゃん。今度こそ、惚れちゃった?」

「いいえ。やっぱり朝から頑張ってしまうと、久しぶりの三上さんとしては疲れてしまうのかなあって思いまして」

「おお。なんかグサっときたわ。疲れを改めて実感しちゃったから、15時の休憩は、一緒に付き合ってよ」

なんだその理論。三上さんをチラッと見て、返事を返さずにやりすごす。

バッグをしまおうとしたら、スマートフォンのバイブを感じた。まだ休憩時間だからと、取り出して見ると……げっ、哲平さんからメールだ。
他人の前では父、母と呼ぶけど、本人達の強い希望で、娘の私も本人達には哲平さん、恵さんと呼ぶようになって早20年ちかく経って、すっかり定着している。


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