上司の過去と部下の秘密〜隠れ御曹司は本気の恋を逃さない〜
「わ、わかった。ちかいうちに、土日を使って顔を出すよ。おばあちゃん達にも会いたいし」

「おう、そうか。明日香も連れて来いよ。恵が会いたがってるからな」

「う、うん。わかった。恵さんは、今話せる?」

「いや。今は外に出てるから、また明日にでもかけてやれ」

「うん。じゃあ、哲平さん、必ずそっちに行くからね」

「おう。日にちが決まったら、連絡しろよ」


緊張した……

通話を終えて、大きく息を吐いた。手は汗ばんでるし、背中にも嫌な汗が伝っていくのがわかる。

なんとか、一族総出は食い止められたかな。

なにも総出で来なくてもいいのに。
各自できて、私にかまわずいてくれればいいのに。
そう思わずにはいられない。


よし。一応、明日香にも声をかけて、さくっと帰省するしかないな。
半ば諦めの境地だ。
とりあえず明日香にメールだけ送って、一気に襲ってきた疲れを癒すべく、いつもより早めに布団に入った。




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