エリート御曹司は溺甘パパでした~結婚前より熱く愛されています~
「うまいなぁ。波多野さんの作った飯はなんでもうまいね」
簡単なものなのに大げさに褒めてくれる宏希さんは、口の周りに牛乳のひげを付けた和宏を愛おしそうな目で見つめている。
「うん! 僕はオムライスと唐揚げが好き!」
「おっ、一緒」
適当に話をあわせているのかと思いきや、「唐揚げの隠し味のにんにくがたまらない」と漏らしている。
実は倒れたときに作ったお弁当を、和宏と一緒につまみ食いしたんだとか。
そのあと病院に行ってしまって少ししか食べられなかったので、また作る約束をしている。
「今晩、唐揚げにしようか?」
「うーん。今日はダメ」
和宏はいつも唐揚げと言うと大喜びするのに、まさかの拒否。
どうしたんだろう。
「オムライスがよかった?」
「今日はね――」
「早く食べないと全部食べちゃうぞ」
子供のような無邪気な笑みを浮かべる宏希さんは、和宏の皿のフレンチトーストに手を伸ばす振りをしている。